2002.09.17記
三密(2)
〜  運命をつくる 「 身 ・ 口 ・ 意 」 の働き  〜
                        私たちの運命を作り出すもの!
                        それは、「身密(しんみつ)」 「口密(くみつ)」 「意密(いみつ)」。
                        この三つの基本について、前回よりお話ししていますが今回は、そ
                      の中の「口密(くみつ)」と「意密(いみつ)」についてお話ししましょう。

                        私たちが、普段何気なく使っている「言葉」。 この「言葉」に気を付け
                      て喋っている方が、一体どれほどおられるでしょうか? 
                        皆さんは、朝起きてから一日を過ごす中で、 自分の口から一体どう
                      云う 「言葉」が飛び出しているのかを、自分の耳でシッカリと聞かれた
                      ことがありますか? 
                       それは自分も周りの人も「楽しくなれる言葉」でしょうか? 
                       それとも反対に「辛くしんどくなる言葉」でしょうか?
 
  日本では昔から「言霊(ことだま)」と云われるように、「言葉」は生きていると考えられています。「言葉」
 に命が宿っていると考えられているのです。
  「言葉」一つで、人を楽しくもさせるし、怒らせることも出来ます。喜ばすことも出来るし、悲しくもさせるこ
 とが出来ます。あなたは人と仲良く出来ていますか? それとも争いの方が多いでしょうか? 
  もし、人との争いが多いようでしたら、まずご自分の語る「言葉」に耳を傾けてみましょう。それは、自分
 でも楽しくなれる「言葉」でしょうか? それとも自分が聞いても腹の立つ「言葉」でしょうか?

  聖者は、必要な「言葉」 しか語らないと云われます。なぜなら、聖者が語れ
 ば良きにしろ、悪しきにしろ、全てそのように実現してしまうからです。
  聖者の「言葉」には力があるのです。だから決して人が悲しみ苦しむような
 ことは語りません。聖者が語る「言葉」は全て真実の「言葉」であり、人を幸せ
 にする「言葉」なのです。
  人は、何か苦しい問題があって誰かにそれを相談をする場合、一から十ま
 で喋って分かってもらおうとするときがあります。しかし、このとき聖者であれ
 ばその人の「言葉」をさえぎり、たった一言『大丈夫だよ。』としか云いません。
  ところが悩める人は、これでは納得がいかないのです。自分の身の上を分
 かってもらおうと、一生懸命に喋ります。
  それでは総てを話し、解決のための多くの言葉を聖者から頂いたとしたら、
 その人の問題は解決するのでしょうか? いえ、多くの人はすぐにまた、自分
 から再び悩もうとします。
  これを幾度も幾度も繰り返すのです。(実はこう云う人は、心配し苦悩するこ
 とで安心をしているようです。ちょっと変ですが・・・。) 
 
  聖者のことですから、人々が総てを話したい、多くの言葉を頂いて安心したいと云うことはお見通しのは
 ずです。ではなぜ、途中で言葉をさえぎったのでしょうか?
  それは否定的な問題について、あれやこれやと再び否定的な考えを、繰り返し繰り返し「言葉」にするこ
 と事態が実際は問題だからです。
                   聖者はたった一言で、現実を望むままに創ることが出来ます。しかし私たち
                 の「言葉」 は繰り返し繰り返し口にすることで、やがて現実となって現れてくる
                 のです。
                   たった一言で現実がすぐに変わるならば、それを実感し気をつけるでしょう
                 が、繰り返しの中で少しずつ時間をかけて変化していくことにはなかなか気が
                 つくことが出来ません。
                   だからこそ使い方を間違えれば恐いのです。私たちが語る「言葉」には、聖
                 者と同じように良きにしろ、悪しきにしろ、全てそのように実現してしまう力を誰
                 もが持っているのは事実のようです。

                  だから、私たちの日常生活の中での何気ない「言葉」と云うものが、とっても
                 大切になってきます。
                  例えば朝、目覚めた途端に 『しんど〜っ。』 と云ったり、嫌いな人と顔を合せ
                 ば嫌味の一つも云い、ご飯を食べれば、ああだ、こうだと味の批判をし、次か
                 ら次と口から出てくる「言葉」は不平不満や愚痴ばかり・・・。
                  こんなものを側で一日中聞いていたら、聞く方がしんどいですよね。

  さて、この「言葉」も「身体」も、ただそれだけでは語ることも動かすことも出来ません。これらをどう動か
 すかは、「意密」の働きが重要になっていきます。
  私たちはまず、心の中で「思うこと」から「言葉」が出、「身体」が動くのです。何も考えずに喋ったり、動
 いたりする人も中にはいますが、実は心の深いところでシッカリと「思っている」のです。これを現代的に
 は「無意識」と云い、基本的に私たちの「身・口・意」を動かしているものなのです。
  ここで、この「無意識」というものについて少し学んでみましょう。

  私たちは通常、いろいろなことを考えている、ハッキリとした「意識」があります。これは「顕在意識」また
 は「表面意識」と呼ばれています。手を伸ばしてコップを取ろうと意識すれば、「身体」はそのように動きま
 す。
  それとは別に 「無意識」 と呼ばれる意識は、例えば眠っている時に寝ぼけたまま起きて、眠ってはいる
 がトイレに行ってチャンと用をたせるように、意識せずとも「身体」を動かすことが出来るものなのです。こ
 れは、あなたも子供の頃に一度は経験されたことがあると思います。
 
  この「無意識」の働きは、私たちにとっては驚くべき力を持っているのです。簡単に云えば、「無意識の
 中に有るイメージが、現実を創り出す」と云う素晴らしい働きがあるのです。
  「無意識」の中に怒りの感情が強くあったならば、怒りは破壊したいと云う欲求ですからそれは、事故や
 怪我などの現実を目の前に創り出し、それを経験しなければなりません。逆に喜びの感情が強くあったな
 らば、そのまま喜ぶべき出来事が現実に創り出され、それを経験することが出来ます。

  この二つの意識、「顕在意識」と「潜在意識」の働きを分けてみましょう。
  「顕在意識」・・・いろいろなことを自由に考えることが出来る。
            それは良いことも悪いことも自由に、また創造的に新しく考え出すことが出来る。
  「潜在意識」・・・考えることは一切しないが、外部からの情報を記憶することが出来る。
            そして記憶された情報を、外部(現実世界)に向かって放出をし、そのままそれを現実
            化することが出来る。

  つまり「顕在意識」で考えたことがそのまま「潜在意識」の中に記憶さ
 れ、それがある時期に現実に創り出される仕組みになっているのです。
  これは特別な人が持っているものではなく、誰もが持っている「力」な
 のです。
  私たちの「意識」にあるものが、「言葉」や「身体の動き」を通して表現
 をします。しかし、世の中には「嘘の言葉」や「嘘の身体の動き」もありま
 す。 表面は優しい「言葉」や 「態度」であっても、心の中は反対のことを
 考えている人がいます。けれども、よ〜く見ていればそれが「嘘」から出
 ているのか、「真実」から出ているのかが分かるものです。

  この「無意識が現実を創る」と云う考えは、決して新しいものではなく、
 何万年も、何十万年前からも伝えられているものなのです。世界の様々
 な宗教は、この「無意識」を自由自在に使えるようになることが重要であ
 ると云う教えと、そのための方法と訓練法が説かれているのです。
  私たちが修行する「真言密教」もその一つなのです。この「身 ・ 口 ・ 意」をよく理解し、上手にコントロー
 ルすることが「無上正等菩提」、つまり「成仏」するための方法なのです。
 
  この私自身が使っている「意識」を中心に、私自身の「運命」と云うものが創られていきます。それは、
 自分の「運命」は自分の責任に於いて創られているということを意味します。つまり、自分の「考え方」が
 不幸な考え方であれば不幸になり、幸福的な「考え方」の習慣があれば幸福の運命であると云うことで
 す。
  しかし世の中に、完璧な人なんていません。「楽しい心」「喜びの心」「悲しい心」「怒りの心」などを併せ
 持っています。ですから、自分の使っている「意識」、つまり「考え」と云うものをより幸福的に使えるように
 するために、「言葉」と「身体の動き」を上手に使うことが必要になってきます。
                   「意識」そのものだけでは、人はなかなか良い習慣はつけ難いものなので
                  す。それにはやはり訓練が必要です。まず「意識」を、幸福的に「思う」ことか
                  ら始まるのですが、それを「言葉」にすると、どのような「言葉」になるのでしょ
                  うか? 
                   あなたが「幸福だと、心から思える言葉」はどんな「言葉」でしょうか? 
                   あなたが幸福だと感じられる「言葉」を習慣にします。毎日毎日それを繰り
                  返します。
                   また、スポーツや武道、あるいはその他の「身体の動き」で心を晴々とし、
                  幸福的に感じられるようにします。
 
                   「意識(考え)」 「言葉」 「身体の動き」を上手にバランスよく使うことにより、
                  「潜在意識」 に幸福的イメージが刻み込まれます。こうなれば、あなたの「運
                  命」は今までより以上の幸福なものを経験することが出来るでしょう。
                   あなたもたった今から、自分の使う 「身 ・ 口 ・ 意」をよく観察をし、幸福的
                  な考え方を基にしてみてはいかがでしょうか。
                   誰でも「幸せになる」権利があります。
                   また、誰もが「幸せにならなくてはいけない」のです。
  なぜならそれは、神さまが一番喜ばれることだからです。


                            三密(2) 〜運命をつくる「身・口・意」の働き 〜  終わり  


宇宙の基本エネルギー
五大要素を表す五輪塔
讃岐33觀音第30番・円通寺
大師堂前の香炉
第72番・曼荼羅寺
水子地蔵尊
別格第19番・香西寺
ボケ封じ觀音
別格第19番・香西寺
財宝、福徳を司る神
毘沙門天
別格第19番・香西寺